伝説のアイルランド
Ireland: Of Legend and Lore

アイルランドの有名な史実とアイルランド民謡が織りなす歴史絵巻

『伝説のアイルランド』は、日本の小学校・中学校・高校の吹奏楽部でよく演奏される定番の吹奏楽曲。作曲は、アメリカの作曲家ロバート・W・スミス(Robert W. Smith/1958-)。

曲中ではいくつかの古いアイルランド民謡が使われているが、中でも11世紀の英雄ブライアン・ボルー王を描いた『ブライアン・ボルー・マーチ Brian Boru's March』が有名と思われる。

ブライアン・ボルー王は、バイキングの侵略からアイルランドを守った国民的英雄。アイルランドの歴史を語るうえで欠かせない人物として、吹奏楽曲『伝説のアイルランド』でも序盤を中心に印象的に『ブライアン・ボルー・マーチ』のメロディが用いられている。

グレイス・オマリー

『伝説のアイルランド』中盤で用いられているアイルランド民謡は、16世紀の女海賊王グレイス・オマリー(Grace O'Malley/1530–1603)をモチーフとした『Grace O'Malley』。エリザベス1世とも会見した伝説的海賊女王。

終盤では、16世紀後半にアイルランド南部のケア城(Cahir Castle)で起きたイングランドとの戦いが描かれているそうだ。同名のアイルランド民謡があるのかは不明。

ケア城の戦いに関連したアイルランド民謡があるとすれば、それを用いることで、1595年に勃発したアイルランド9年戦争全体を題材としようとしたのではないかと思われる(ケア城の戦いはその数日間の局地戦に過ぎないので)。

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