歌劇「サムソンとデリラ」

サン=サーンス(Charles Camille Saint-Saëns/1835-1921)

『サムソンとデリラ』は、サン=サーンスによる1877年初演の歌劇(オペラ)。旧約聖書に登場する怪力の持ち主サムソンを題材としている。

サムソンとデリラ

挿絵:「サムソンの髪を切るデリラ」17世紀オランダの画家ヘラルト・ファン・ホントホルスト(Gerard van Honthorst/1592-1656)作

イスラエルの民がペリシテ人(Philistines)に支配され苦しめられていた頃、ダン族の男マノアの妻に主の使いがあらわれた。

彼女は不妊であったが、子供が生まれることが告げられた。そして生まれた子がサムソンであった。

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神から怪力を授かったサムソン

サムソンは小さい頃は普通の子供であったが、あるとき神から怪力を授かった。その力は、赤子の手をひねるようにライオンを倒してしまうほどの怪力だった。

ペリシテ人の美女デリラ

宿敵ペリシテ人との戦いを続けるうち、サムソンは、ペリシテ人のデリラという女性を愛するようになった。

これを知ったペリシテ人は、デリラを利用してサムソンの力の秘密を探ろうとした。サムソンはなかなか秘密を教えなかったが、怪力の源は髪の毛にある事を話してしまう。

デリラの密告 捕らえられるサムソン

デリラの密告によってサムソンは頭をそられて力を失い、ペリシテ人の手に落ちた。彼は光を奪われ、ガザの牢で粉をひかされた。

ペリシテ人は集まって神ダゴンに感謝し、サムソンを引き出して見世物にしていた。しかしサムソンは神に祈って力を取り戻し、つながれていた二本の柱を倒して建物を倒壊させ、多くのペリシテ人を道連れにしてあの世へと旅立った。

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