テンペスト ピアノソナタ第17番

ベートーヴェン/Tempest, Piano Sonata No. 17 in D minor

『テンペスト/The Tempest』は、ベートーヴェン(ベートーベン)作曲のピアノソナタ第17番ニ短調作品31-2の通称。

1802年作曲。第3楽章(Allegretto)が特に有名であり単独で演奏される機会も多い。

挿絵は、シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に登場する追放された元ミラノ大公の娘ミランダ(作:ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス)。

【YouTube】テンペスト 第3楽章

シェイクスピア「テンペスト」を読め?

弟子のシントラーが「テンペスト」の解釈について尋ねたとき、ベートーヴェンは「シェイクスピアの戯曲『テンペスト』を読め」と答えたという。

テンペストとは「大嵐」の意。シェイクスピアの戯曲「テンペスト」の大まかなあらすじとしては、追放されたミラノ大公が絶海の孤島で魔法と知略で復讐を果たす政略ストーリーが展開される。

チャイコフスキーも取り上げたテンペスト

ちなみに、シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に基づく楽曲としては、チャイコフスキーによる幻想序曲『テンペスト』(作品18)が1873年に作曲されている。

ベートーヴェンによる『テンペスト』がシェイクスピアの戯曲の内容をどれだけ反映しているのかについては定かではないが、このチャイコフスキーの序曲は戯曲のストーリーをしっかりと踏まえた構成となっている。

チャイコフスキーのパトロンとして知られるフォン・メック夫人は、この幻想序曲『テンペスト』の初演を聴いて感動し、チャイコフスキーへの資金的援助を決めたという。

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