世界各国のバレンタインデー

2月の年間行事/年中行事・記念日カレンダー

日本のバレンタインデーは、主に女性から男性へ本命チョコや義理チョコなどのバレンタイン・チョコレートを贈る一大チョコレート消費イベント。

そんなチョコ消費型バレンタインデーにすっかり慣れ親しんでいる日本だが、世界各国・海外を見てみると、かなり異なる様相を呈したバレンタインデーが展開されていることに気が付かされる。

海外では一体どのように2月14日のバレンタインデーを過ごしているのだろうか?興味深い世界各国のバレンタインデーの習慣・行事について、ヨーロッパ諸国を中心に簡単にまとめてみた。

なお、日本でチョコ消費型バレンタインデーが広まった由来・ルーツについては、こちらのページ「チョコレートをバレンタインデーに贈る起源は?」を適宜参照されたい。

アメリカ・イギリス

愛する人・恋人に対して、男女いずれの側からも花やカード、プレゼントを贈り合うが、特に男性から女性に対して贈られるケースが多いようだ。

チョコレートがプレゼントされる場合もあるようで、一説にはバレンタイン・チョコレートの発祥はイギリスとする解説もみられる。

ただしチョコレートに関しては、日本のような「女性から男性へ」といったステレオタイプな紐付けはされておらず、職場や友人・知人の男性へ送る「義理チョコ」といった文化もない。

イタリア

バレンタインデーの語源・由来とされるウァレンティヌス(ヴァレンタイン)は、イタリア・テルニの司教(主教)。

テルニには、町の守護聖人ウァレンティヌスを記念する教会「聖ヴァレンティーノ教会(Basilica di San Valentino)」があり、毎年2月には、恋人たちがこの教会で将来の結婚を約束する「婚約式」を挙げるという。

フランス

フランスのバレンタインデー「サン・バランタン Le jour de la Saint-Valentin」は、「恋人たちの祭 La Fête des Amoureux」とも呼ばれ、主に男性が女性に赤いバラの花束やアクセサリーなどを贈る、いわゆる「カップルの日」。

ちなみに、フランス中部のアンドル県には「サン・バランタン」という名前の町がある。また、フランスがかつて入植した北米大陸・カナダのケベック州にも、モントリオールの南にサン・バランタン市があり、毎年バレンタイン関連のイベントも行われるようだ。

スコットランド

スコットランドのバレンタインも他のヨーロッパ諸国と同様だが、一つだけ変わったイベントが行われることがあるという。

バレンタインデー 由来・ルーツは?」のページでも解説したように、バレンタインデーはローマ帝国時代の「ルペルカリア祭」が起源とされているが、なんとそれに似た行事が現代のスコットランドに伝えられているようだ。

具体的には、スコットランドのバレンタインデーには若者の間で小さなパーティが開かれ、同じ人数の男女が集って、それぞれの名前を書いた紙が男女別に帽子などに入れてまとめられる。

そして、その男女別の紙をくじ引きのようにランダムに取り出して男女のペア、カップルを作り、その二人はパーティの間一緒に過ごす。男性からささやかなプレゼントが贈られることもあるようだ。

最後に

上述の国々以外についても、一般的にヨーロッパ諸国においては、バレンタインデーは(既に付き合っている)男女が愛を確認しあう「恋人たちの日」とされているようだ。

日本のような、まだ付き合っていない男女間において、女性から男性への愛の告白といった要素は見られず、また、チョコレートが贈られるケースもあるにはあるが、本命チョコや義理チョコといった習慣は日本独自の文化であることがわかる。

ヨーロッパ諸国におけるプレゼントとしては、男性から女性に花束やカードが贈られることが多く、毎年バレンタインデーには花屋さんが大忙しの状態となる。洋菓子店が賑わう日本とは対照的だ。

バレンタイン関連トピックス

バレンタインデー 由来・ルーツは?
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