あさがお 童謡・唱歌の歌詞

まい朝 まい朝 咲く あさがおは♪

『あさがお(朝顔)』は、1911年(明治44年)5月に発表された「尋常小学唱歌」の一曲。いわゆる文部省唱歌のため、作詞者・作曲者は明らかにされていない。

歌いだしの歌詞は、「まい朝 まい朝 咲く あさがおは」。

アサガオはヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物。様々な品種が楽しめることから、大人から子供まで人気がある。アサガオの観察日記は小学生の夏休みの宿題として定番。俳句では秋の季語。

写真:あさがおの品種「暁の海」(出典:Wikipedia)

【YouTube】あさがお 童謡・唱歌

歌詞

まい朝 まい朝 咲くあさがおは
おととい きのうと だんだんふえて
けさは しろ四つ むらさき五つ

大きな つぼみは あす咲く花か
小さな つぼみは あさって咲くか
早く 咲け咲け しぼりや赤も

歌詞の意味:しぼりとは?

2番の歌詞の最後にある「しぼり」とは、着物の絞り染め(しぼりぞめ)のような美しい柄のアサガオの花のこと。

写真:絞りのアサガオ(出典:sea wind wave)

着物の「絞り染め」とは、布地を糸で括ったり器具で挟むことで、部分的に染料が染み込まない状態となり、それが模様を作り出す「模様染め」の技法のこと。

七夕と関連があった?!

アサガオは中国から薬草として渡来した品種だった。中国では朝顔の種が薬として非常に高価で珍重され、贈答された者は牛を引いて御礼をしたという。

このことから、中国では朝顔は別名「牽牛(けんぎゅう)」と呼ばれ、日本にもその名前は伝わっていた。

牽牛といえば、彦星(牽牛)と織姫の七夕(たなばた)伝説が有名であり、ちょうどアサガオが七夕の頃に咲くことから、江戸時代の日本ではアサガオの花を「牽牛花」、「朝顔姫」などと呼んでいたようだ。

関連ページ

七夕 たなばた 起源・由来 物語・ストーリー
7月7日に織姫と彦星が天の川を渡って年に一度の再会を果たす七夕伝説
花のうた
桜、梅、桃、菊、菜の花、タチバナ、水芭蕉など、花に関する世界の歌まとめ
尋常小学唱歌 有名な唱歌
日本人の作曲家による日本独自の楽曲が用いられた文部省唱歌