Molly Malone モリーマローン

アイルランド歌謡/手押し車の魚売り、美しい娘は病に倒れ…

『Molly Malone モリーマローン』は、19世紀後半にイギリスやアメリカで出版されたポピュラーソング。『Cockles and Mussels』のタイトルでも知られる。

歌詞は、アイルランドの首都ダブリン(Dublin)が舞台。手押し車で魚売りを営んでいた美しい娘「Molly Malone」が、熱病のため若くして亡くなるという悲しいストーリーが描かれている。

サビのコーラス「新鮮な貝だよ!活きがいいよ! Alive, alive, oh Cockles and mussels, alive, alive, oh」のフレーズが非常に印象的で象徴的。

同曲のコーラスで連呼されるCockle(コックル)とは、ザルガイ、シャコガイ、トリガイなどの二枚貝。日本で取れるアサリは「Japanese cockle ジャパニーズ・コックル」と呼ばれることもある。Mussel(マッスル)は、ムラサキイガイやムール貝などの食用二枚貝。

モリーマローンは実在した?

架空の物語とはされているが、一説には「Molly Malone」は17世紀のダブリンに実在していたとも言われているようだ。実在説では、1699年6月13日が彼女の命日とされており、同日は「Molly Malone Day モリー・マローンの日」として紹介されることがある。

ダブリンの非公式な市民歌として愛唱されている『Molly Malone モリーマローン』。1988年には、ダブリン市千周年を祝うため、彼女の銅像がグラフトン通り(Grafton Street)に建設された(上写真)。

【YouTube】The Dubliners - Molly Malone

【YouTube】Sinead O'Connor - Molly Malone

歌詞の意味・日本語訳(意訳)

In Dublin's fair city,
Where the girls are so pretty,
I first set my eyes on sweet Molly Malone,
As she wheeled her wheel-barrow,
Through streets broad and narrow,
Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"

美しい町ダブリン
可愛い少女が住む町
僕はモリーマローンに目が留まった
彼女は手押し車で
広い通りも狭い路地でも
こう叫びながら
「新鮮な貝だよ!活きがいいよ!」

"Alive, alive, oh,
Alive, alive, oh,"
Crying "Cockles and mussels, alive, alive, oh".
<コーラス>
「新鮮だよ!活きがいいよ!」
「二枚貝だよ、取れたてだよ!」

2. She was a fishmonger,
But sure 'twas no wonder,
For so were her father and mother before,
And they wheeled their barrows,
Through the streets broad and narrow,
Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"

彼女は魚の行商人
不思議はないさ
だって父さんも母さんも以前は魚売り
手押し車で広い通りも狭い路地でも
こう叫びながら
「新鮮な貝だよ!活きがいいよ!」

3. She died of a fever,
And no one could save her,
And that was the end of sweet Molly Malone.
But her ghost wheels her barrow,
Through streets broad and narrow,
Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"

熱で亡くなったモリーマローン
誰も彼女を助けられなかった
それが彼女の最期だったけど
彼女の魂は手押し車を押し続ける
広い通りも狭い路地でも
こう叫びながら
「新鮮な貝だよ!活きがいいよ!」

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