バナハ Banaha 歌詞の意味

小学校高学年の音楽の授業で習うアフリカ民謡

『バナハ』(Banaha)は、アフリカのコンゴ発祥とされる民謡。ルバ族の言語が用いられている。「バナハ」とは果物の「バナナ」を意味する。

世界中の合唱団によって歌われており、日本では、教育出版の小学校高学年向け音楽教材「音楽のおくりもの」に掲載され、小学校における音楽の授業で習う機会がある。

バナナを運ぶ女性

小学校で『バナハ』が歌われる場合、子供にも歌いやすいように歌詞はカタカナ表記になるだろう。例えば、冒頭の歌詞は「シシ シシ ドラダ ヤクシネラドゥー バナーハ」といった感じに。

授業の中で、歌詞の意味も合わせて教えられるのかどうか不明だが、意味を教えてもらわなければ、カタカナの歌は思議な呪文と同じ意味不明な言葉の羅列になってしまう。

ただ、意味不明なカタカナの歌は小学校の音楽教材で好まれる傾向にあり、『アチャ・パチャ・ノチャ』、『サラスポンダ』、『チェッチェッコリ』、『クイカイマニマニ』などが有名。

おそらく、小学校の音楽の授業では、歌詞の内容よりも、メロディやリズムに合わせて歌うことが主たる目的であり、難しい歌詞ではなく、意味不明でも歌うのが楽しくなるような面白い歌詞の方が、子供たちにも受け入れられやすいのだろう。

【YouTube】 Banaha Soldiers Song

歌詞の意味・和訳(意訳)

Sisi, sisi, dolada,
Yaku sine ladu banaha.
Sisi, sisi, dolada,
Yaku sine ladu banaha.

パイナップルの樹の下で
ヤクがバナナを盛っている
おばさんの赤い帽子に

Banaha, banaha,
Yaku sine ladu banaha.
Banaha, banaha,
Yaku sine ladu banaha.

バナナ バナナ
ヤクは盛っている
おばさんの赤い帽子に

Ha, banaha,
Yaku sine ladu banaha.
Ha, banaha,
Yaku sine ladu banaha.

ああ バナナ
ヤクがバナナを盛っている
おばさんの赤い帽子に

Sisi, sisi, dolada,
Yaku sine ladu banaha.
Sisi, sisi, dolada,
Yaku sine ladu banaha.

パイナップルの樹の下で
ヤクがバナナを盛っている
おばさんの赤い帽子に

カタカナ歌詞

シシ シシ ドラダ
ヤクシネラドゥー バナーハ
シシ シシ ドラダ
ヤクシネラドゥー バナーハ

バナハ バナハ
ヤクシネラドゥー バナーハ
バナハ バナハ
ヤクシネラドゥー バナーハ

ハー バナハ
ヤクシネラドゥー バナーハ
ハー バナハ
ヤクシネラドゥー バナーハ

シシ シシ ドラダ
ヤクシネラドゥー バナーハ
シシ シシ ドラダ
ヤクシネラドゥー バナーハ

『青空へのぼろう』と似てる?

余談だが、小学校の音楽の授業で歌われる『青空へのぼろう』という曲がある。『バナハ』が掲載された本と同じ、教育出版の音楽教材「音楽のおくりもの」(中学校向け)に掲載されていた曲だ。

作詞:中野郁子、作曲:平吉毅州による『青空へのぼろう』冒頭の一部のメロディが、『バナハ』冒頭のメロディとよく似ている。一番の歌詞を次のとおり引用する。

みんなで行こう どこまでも行こう
青空へつづく この道
みんなで行こう どこまでも行こう
青空へ のぼろうよ

誰かが呼んでいる
どこかで呼んでいる
はるか遠い 空の向こうから

みんなで行こう どこまでも行こう
青空へ のぼろうよ

<引用:中野郁子『青空へのぼろう』一番の歌詞より>

【YouTube】 青空へのぼろう

似てると言っても、冒頭の1フレーズのみなので何ら問題はないが、『バナハ』の歌い出しを聴くと、筆者はいつもこの『青空へのぼろう』のメロディが頭に浮かんでしまう。

時系列的には『バナハ』の方が古い伝統民謡なので、『青空へのぼろう』の作曲者が『バナハ』から何らかの影響を受けているのかもしれない。

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