冬と雪のことわざ 意味・由来

寒い冬や冷たい雪に関連する有名なことわざ

冬や雪に関連する有名な季節のことわざ、冬や雪の文字が含まれた故事成語や格言・慣用句、四字熟語などの意味や由来について簡単にまとめ。

その他の有名なことわざや中国の故事成語などについては、こちらのページ「ことわざ・故事成語 意味・由来」でまとめている。

冬来たりなば春遠からじ

冬来たりなば春遠からじ(ふゆきたりなばはるとおからじ)は、今が冬のように厳しく不幸な状況であっても、その冬を耐え抜けば、いずれ春のような穏やかで幸せな時を迎えることができるという意味の格言。

19世紀イングランドのロマン派詩人パーシー・シェリー(Percy Bysshe Shelley/1792-1822)による次のような詩に基づいている。

If winter comes, can spring be far behind?

パーシー・シェリー『西風に寄せる歌』より

ちなみに「来たりなば」とは、文語動詞「来たる」の連用形「来たり」に、完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」と、接続助詞「ば」から構成され、「来たならば」の意味となる。

「遠からじ」は、古語「遠し」の未然形と、打ち消し推量の助動詞「じ」から成り、「遠くはないだろう」という否定の推量の意味となる。

雪は豊年の瑞

雪は豊年の瑞(ゆきはほうねんのしるし)は、雪がたくさん降ると、山の雪解け水が豊富で干害の心配がなくなることから、後の豊作につながりやすいという意味。

同様のことわざとしては、「雪は豊年の例(ためし)」、「雪は豊年の貢物」、「大雪は豊作の兆し」、「雪は五穀の精」などがある。

蛍雪の功 けいせつのこう

中国の故事成語。貧しい家庭で明かりの油を買うお金が無くても、夏は蛍を袋に集めた光で、冬は月光に照らされた雪明りで、暗い夜にも勉強に励んで出世した人物の故事から、一途に勉学に励むことを称えたり、勉学の成果を表したりする。

詳細は、こちらの「蛍雪の功 けいせつのこう」を参照されたい。

夏炉冬扇

夏炉冬扇(かろとうせん)は、夏の暖炉や、冬の扇子(せんす)のように、季節はずれ・時期外れで役に立たない物事のたとえ。「冬扇夏炉」ともいう。

このことわざは、中国後漢時代の詩人・王充(おうじゅう)が記した思想書『論衡(ろんこう)』の次のような一節に由来している。

益無き能を作し 補う無きの説を納るるは
夏を以て炉を進め 冬を以て扇を奏むるなり

意味としては、役に立たない能力を振い、余計な説を述べるのは、夏に暖炉をすすめ、冬に扇を差し出すことと同じだ、といった内容になる。

小春日和

小春日和(こはるびより)とは、晩秋から初冬にかけての、暖かく穏やかな晴天のこと。「小春」とは陰暦十月の別名で、現在の十一月頃にあたる。

春のように穏やかな晴れの気候を指すが、冬から春にかけての暖かい日に使うのは誤り。

冬至冬中冬始め

冬至冬中冬始め(とうじふゆなかふゆはじめ)は、冬の真ん中に当たる冬至こそが冬の寒さの始まりであるという意味のことわざ。

12月下旬の冬至(とうじ)は、すでに11月上旬の立冬(りっとう)から1か月半過ぎてはいるが、冬の寒さはこの冬の真ん中(冬中)である冬至を過ぎてから本格化する。

さらに冬至から約2週間後(1月上旬)は、二十四節気の小寒(しょうかん)と呼ばれる「寒の入り」を迎え、暦の上では冬の寒さが一番厳しい時期となる。

四季・季節のことわざ

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