マーラー交響曲第2番「復活」

グスタフ・マーラー(Gustav Mahler/1860-1911)

『交響曲第2番ハ短調』は、グスタフ・マーラーが作曲した2番目の交響曲。1888年から1894年にかけて作曲された。

「復活」(Auferstehung)という標題が付されるのが一般的。これは、第5楽章で歌われる賛歌「復活」から採られたもの。

十字架と青空

オルガンや舞台外の楽隊を含む大編成の管弦楽に加え、第4楽章と第5楽章に導入された声楽・コーラスが、立体的かつスペクタクル的な効果を演出している。

ちなみに、毎年年末に開催される東急ジルベスターコンサート第6回(2000-2001)および第16回(2010-2011)の新年カウントダウン曲として、第5楽章が演奏された。

【YouTube】マーラー交響曲第2番 『復活』 第5楽章

マーラーによる第5楽章の標題的な説明

荒野に次のような声が響いてくる。

「あらゆる人生の終末はきた。」

……最後の審判の日が近づいている。大地は震え、墓は開き、死者が立ち上がり、行進は永久に進んでゆく。

この地上の権力者もつまらぬ者も、王も乞食も、進んでゆく。偉大なる声が響いてくる。啓示のトランペットが叫ぶ。

そして恐ろしい静寂のまっただ中で、地上の生活の最後のおののく姿を示すかのように、夜鶯を遠くの方で聴く。柔らかに、聖者たちと天上の者たちの合唱が次のように歌う。

「復活せよ。復活せよ。汝許されるであろう。」

そして、神の栄光が現れる。不思議な柔和な光がわれわれの心の奥底に透徹してくる。

……すべてが黙し、幸福である。そして、見よ。そこにはなんの裁判もなく、罪ある人も正しい人も、権力も卑屈もなく、罰も報いもない。

……愛の万能の感情がわれわれを至福なものへと浄化する。

歌詞の意味・日本語訳

Mit Flügeln,die ich mir errungen
Werde ich entschweben.
Sterben werd ich, um zu leben!
Auferstehn, ja auferstehn wirst du,
mein Herz, in einem Nu!
Was du geschlagen,
zu Gott wird es dich tragen!

私が勝ち得た翼を広げて
私は舞い上がろう
私は再び生きるために死ぬのだ
よみがえる、そう汝はよみがえるのだ
私の心よ、今ただちに
汝の高鳴ったその鼓動が
神のもとへと汝を運んでいくだろう

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マーラー:交響曲第2番《復活》
演奏: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮: メータ(ズービン)
レーベル: ユニバーサル ミュージック クラシック