キャンディード序曲 Candide Overture

題名のない音楽会テーマ曲 吹奏楽曲としても人気

『キャンディード序曲 Candide Overture』は、レナード・バーンスタイン作曲の舞台演劇『キャンディード』で演奏される序曲

同演劇中の楽曲の中で最も知名度が高く、演奏会・コンサートなどで単独で演奏される機会が多い人気の作品。

1956年に舞台が初演されて以来、『キャンディード序曲』はオーケストラによるレパートリーとして人気を博し、特に翌年1月にニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団(New York Philharmonic )によるコンサートが成功してからは、2年間で100以上のオーケストラがこの序曲を演奏したという。

後にアメリカの作曲家クレア・グラントマン(Clare Grundman)により吹奏楽・ブラスバンド向けに編曲され、日本の学校において吹奏楽部などの演奏曲目として取り上げられる機会も多い。

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舞台キャンディードのあらすじは?

舞台演劇『キャンディード Candide』のあらすじ・ストーリーは、誤解を恐れずシンプルに表現すると、楽天家の主人公キャンディードが、結婚を反対されて城を追い出され、外で様々な苦難を経験して人生観が変わり、あるべき人生に目覚め帰還した主人公が再度プロポーズをするという内容の物語。

日本でも宮本亜門の演出により2001年と2004年にミュージカル日本公演が行われており、2001年版は佐渡裕が指揮を行った。東京国際フォーラムで行われた2004年公演はDVD化されている。

関連アルバム

『序曲集』オペラやミュージカル、オーケストラの序曲や前奏曲をいいとこどり

バーンスタインとは?

レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein/1918-1990)は、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団の音楽監督として黄金期を築いたアメリカの作曲家・指揮者。

『キャンディード序曲』の翌年(1957年)に初演されたミュージカル『ウエスト・サイド物語(West Side Story)』の音楽を手掛け、その名を世界に知らしめた。

指揮者として後継者育成にも力を入れ、小澤征爾(おざわ せいじ)、佐渡裕(さど ゆたか)などの日本を代表する指揮者を世に送り出した。

題名のない音楽会テーマ曲に

毎週日曜日に放送される人気クラシック音楽番組「題名のない音楽会」は、2008年4月から指揮者の佐渡裕(さど ゆたか)が司会を務めているが、その司会交代のタイミングに合わせて、番組オープニングテーマ曲として『キャンディード序曲』が起用されている。

オープニングに使用されている音源は、佐渡裕自身が指揮を行ったもの。バーンスタインに師事した佐渡裕が司会を務める番組で、自らが指揮したバーンスタインの曲をテーマ曲に用いるとは何とも感慨深い趣向だ。